2年に一度の診療報酬改定により、2020年4月から診療に関するルールや医療費の変更が行われました。皆さんが窓口で支払う自己負担額も、一部の診療において改定されています。
どうして医療費は変わるのでしょうか?
国が毎回見直す医療のあり方や方針に基づいて、健康保険制度は常に整備され直しているためです。
そこには、今後予測される様々な疾病や私たちの健康に関わる問題に対し、事前に対処していく目的もあります。
例えば、今後さらに進む高齢化社会に備えて、将来寝たきりになる人を少しでも増やさないためには、どのような医療対策が有効かといったことです。
今回の改正はどのように変わったのでしょうか?
今回の改正の一例として
- かかりつけ強化型診療所として、院内感染対策を十分に行っていることへの評価
- 医科との連携を積極的に行うことへの評価
- かかりつけ医として、患者さんを長期的観点から医学管理できること
などに対して、診療報酬が引き上げられるため、窓口負担が多くなりました。
- 当院の院内感染を防ぐ取り組みについて
診療のための器具や機材は、ヨーロッパ基準の高い消毒・滅菌効果を備えた設備で洗浄、滅菌、消毒を行っています。
下の写真は、ドイツ シロナ社製高圧蒸気滅菌器です。
歯を削る器具(ハンドピース)を、短時間で1本1本洗浄、滅菌することができるため、患者さんおひとりごとに清潔な機具で治療することができます。
また、診療時に起こる感染を防ぐ設備を各ユニットごとに整えています。下の写真は、診療中に空気中に飛散しやすい粉塵、飛沫などを吸い込む装置です。「口腔外バキューム」と言います。
特に最近は新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、空気中に飛散、浮遊する菌やウィルスを吸い込むことで起こる飛沫感染が大きな関心を集めています。
当院ではコロナ以前から、このような設備を各診療台に配備し、治療中に起こる院内感染を防止する取り組みを行っています。患者さんはもちろん、医療従事者側にとっても重要な設備です。
診療報酬は、直接行った処置に対するものや、院内の設備や取り組みに対して間接的に反映されるものなど様々です。わかりにくい点もあるかと思いますので、ご不明なことがあればスタッフにお尋ね下さい。