近年、「口腔機能発達不全症(こうくうきのうはったつふぜんしょう)」という言葉が注目されています。
これは、子どもの口の働き(口腔機能)が正常に発達せず、噛む・飲み込む・話すなどの機能に問題が生じる状態を指します。
では、具体的にどのような問題が起こるのでしょうか?
もし放置すると、将来的にどんな影響があるのでしょうか?
そして、健康な口腔の育成が子どもたちにどんなメリットをもたらすのか、詳しくお話ししていきます。
口腔機能発達不全症とは?
通常、子どもは成長とともに「噛む」「飲み込む」「発音する」といった口の働きを獲得していきます。
しかし、以下のような症状がみられる場合、口腔機能の発達がうまくいっていない可能性があります。
• 噛む力が弱い(食べ物を細かく噛めない)
• 飲み込むのが苦手(食べ物が口に残る、むせる)
• 口が開いたままになる(口呼吸)
• 発音が不明瞭(サ行・タ行が言いにくい)
• 舌の動きがうまく使えない(舌を出しながら飲み込む)
これらの症状は、食事のとり方や発音、さらには歯並びや顔の成長にも影響を及ぼします。
放置するとどうなる?
「成長すれば自然に治る」と思われがちですが、口腔機能の発達が十分でないまま成長すると、以下のような問題が生じる可能性があります。
1. 歯並びや噛み合わせの問題
舌や唇の筋力が弱いと、前歯が前に出る「出っ歯」や、噛み合わせのズレが生じやすくなります。
2. 口呼吸による健康リスク
口がいつも開いていると、口呼吸のクセがつき、風邪をひきやすくなったり、歯ぐきが腫れやすくなったりします。
3. 食事のトラブル
よく噛めないと、胃腸への負担が増えたり、好き嫌いが多くなったりすることも。偏った食生活につながる可能性があります。
4. 発音の問題
舌や口の動きが未発達だと、正しい発音が難しくなり、言葉の発達にも影響することがあります。
健康な口腔機能が育つと、子どもにどんなメリットがある?
一方で、しっかりとした口腔機能の発達をサポートすると、子どもたちにたくさんのメリットがあります!
✅ よく噛んで食べられる → 健康的な食生活につながる
✅ 歯並びや噛み合わせが整いやすい → 将来的な矯正の負担を軽減
✅ 口を閉じて鼻呼吸ができる → 風邪をひきにくく、体が丈夫に
✅ 発音がはっきりする → コミュニケーションがスムーズに
口の機能を整えることは、単なる「歯の問題」ではなく、全身の健康や生活の質にも関わる大切なことなのです。
私たちの歯科医院では、口腔機能の発達をサポートします!
当院では、お子さまの口腔機能の発達をしっかりとサポートしています。
• 噛む・飲み込む・話す力のチェック
• 歯並びや噛み合わせのアドバイス
• お子さま一人ひとりに合わせたお口のトレーニング指導(ガムトレーニングや風船、吹き戻しなどのおもちゃを使ったりします)
「うちの子、ちゃんと噛めてる?」「発音がちょっと気になる…」など、少しでも気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください!
お子さまの健やかな成長を、一緒にサポートしていきましょう。